2020年1月4,5日、フジテレビの開局60周年の特別企画として、長岡弘樹の『教場』を原作とした、警察学校を舞台とするミステリードラマ「教場」が放送されました。
この際、視聴者の間で疑問として話題になったことが、キムタクこと木村拓哉さん演じる警察学校教官 風間公親の、右目の義眼の理由です。
怖いといった声や、結局ドラマ内で義眼になった理由がわかるようなエピソードが出てきていないことから、もやもやが残ったといった声が上がっています。
この記事では、これより先に原作のネタバレが入るのでご注意ください。
原作小説の中に理由となる出来事が書かれていて、実は、風間の刑事時代に義眼になる原因はあります。
この記事では、右目の義眼と過去の関係を原作小説から紹介します!
Contents
キムタク演じる「教場」風間の義眼の理由!
風間の過去と義眼の理由とは?
風間が右目を失った原因は原作3作目である「教場0」、風間が警察学校教官になる前の刑事時代の話からうかがい知ることができます。
実際には「教場0」第6章『毒のある骸』にその原因が描かれています。
どのような出来事があったのか詳しく見ていきましょう。
風間は刑事時代、捜査1課の強行犯係に在籍しており、その中で新人警官の指導をする立場にありました。
第6章「毒のある骸」では平優羽子という若い刑事が風間の指導を受け、事件を担当します。
風間の鋭い観察眼と機転により、無事証拠とともに真実が明らかになり、事件は解決しました。
事件後、平は風間を誘い、飲みに行きます。
平は事件を通して警官としてやっていく自信を失ってしまい、転属願を出そうと思っていたため、その報告を風間にするためです。
しかし平はなかなか言い出せず、風間はそんな平の考えを見抜いて未来に対する道を示します。
そして店を出るのですが、この時二人を見ている人物がいました。
以前風間により逮捕された十崎という男で、交際していた女性の首を千枚通しで刺して殺した殺人犯です。
しかし井伏という男によるストーカー被害にあっていた平は、見つめている人物は井伏だと思い、十崎に近づいてしまいます。
十崎は平に襲い掛かり、風間がかばいます。
平はケガを負わずに済んだのですが、かばった風間の右目には十崎が持っていた凶器である千本通しが刺さってしまいます。
これが原因となり風間は右目を失うことになってしまったのでした。
ドラマ「教場」の風間の過去はオリジナル?
しかし、ドラマでは風間の過去はオリジナルになっているのではないかと主張する声があります。
ドラマ内で出てくる風間の過去の中に、「部下の刑事が重傷を負った」「風間の目もその時に負傷した」という事実があります。
しかし原作内の話では平は風間にかばわれたことで大したことはありませんでした。
そのため原作とは違うオリジナル設定ではないかと考える視聴者も存在します。
どちらにせよ、風間が義眼となった理由は刑事時代の新人教育の最中に新人警官をかばったからだということがわかりました。
風間の右目が義眼であるのは木村拓哉の案によるから?!
風間の右目が失われる原因となった出来事について、詳細に紹介してきました。
実は、原作内では風間が義眼だということを断定するような表現は書かれていません。
「義眼を思わせる」や「どこか焦点が定まらない双眸」といった表現が書かれているにとどまります。
ドラマ内で風間が義眼であるのは、風間を演じる木村拓哉さんが、ドラマの監督やスタッフとの間で話し合いながらビジュアルを考え、義眼にするということを決定したからだそうです。
【まとめ】「教場」風間の義眼と過去の関係
今回はドラマ「教場」に出てくる、キムタク演じる警察学校教官 風間公親の右目がなぜ義眼であるのかについて詳しく紹介してきました。
その理由として、警察学校教官になる前、捜査1課強行犯係在籍中の新人教育の立場にあったときの出来事によることが挙げられました。
凶悪犯から新人をかばうことで右目を負傷したのですね。
ドラマ「教場」で感じた風間の義眼に関するもやもやも解消されたのではないでしょうか。
義眼が怖いといった感想をもつ視聴者もいたと思いますが、自分の身を顧みず部下を迷わずかばえるのはかっこいいですね。