その実力と人気で、今年も数々のタイトルを総なめにし世界的スーパースターとなったBTS。
メンバーがいつ兵役に行くのか、ARMYのみならず気になります。
そんな中、BTSの兵役免除の可能性が浮上。
国会でも世論でも意見は真っ二つに割れています。
BTSの兵役免除を可能とするこの兵役法改正案は、現在保留中。
このままだとBTSの入隊の可能性が高いです。
いつ入隊になるかというと、それは来年2022年中のどこかのタイミングというのが濃厚説。
しかも、長男JINくんから末っ子JUNG KOOkくんまで全員が同時入隊という可能性も。
ARMYじゃなくても気になるBTSの兵役問題を調べてみました。
Contents
BTSを取り巻く韓国の兵役事情
韓国の19歳~28歳の成人男性には、原則全員、兵役の義務があります。
日本人の感覚からすると、にわかには信じがたいですよね。
多くの該当者が、20代前半に入隊する傾向があり、大学生活などの日常を中断して入隊し、兵役に就きます。
その期間は、陸軍・海兵隊が18ヶ月。空軍が21ヶ月。防衛産業勤務が23ヶ月。と、短くても1年半。
配属された部隊によって多少の差はありますが、兵役は体力的にも精神的にも、想像を絶する過酷さです。
そんな過酷を極める軍生活の中でも、比較的優遇されていると噂があるのは、「警察広報団」。
芸能人やアイドルが集まる部隊です。
ドラマ「愛の不時着」で人気が爆発したヒョンビンが、そんな「警察広報部」ではなく、軍隊の中でも最も過酷と言われる海兵隊に志願し話題となりました。ヒョンピンは男らしいといっきにイメージアップしました。
韓国では「兵役の義務を果たしてこそ一人前」と言われています。
そんな兵役義務ですが、入隊年齢が30歳まで引き伸ばせたり、そもそも兵役を免除できたりという特例制度があります。
まずは、満30歳までの入隊猶予の制度について説明していきます。
入隊年齢2年延長はBTSのため制度
昨年2020年、「Dynamite」が、ビルボード100で1位を記録しました。
これをきっかけに、BTSの兵役免除論が白熱。
国会の国防委員会で論じられましたが、結局兵役免除についての決定は避けられます。
しかし、大衆文化での国益貢献の功績が認められる場合、満28歳の入隊期限を満30歳まで延長できるとする法改正が成立しました。
BTSは、2018年に韓流やハングルの拡散に貢献したとして、花冠文化勲章を受賞しています。
そのほかを見ても、大衆文化での功績は疑う余地がありません。
メンバーのJINくん(29)は、この法案が施行された2020年6月時点で28歳。
ギリギリ、入隊2年延長の対象に。
この法改正に基づき、すでにBTSメンバーの全員が国に延長の申請を済ませています。
これはまさに、BTSのための法改正。BTSに少しでも長い活動を促す法改正と言い切っても良いです。
BTSのために法まで変わってしまう…。BTSの影響力は底知れないです。
次は、もう一つの兵役特例、兵役免除制度について説明します。
国に貢献した人は兵役免除される
韓国の兵役は、原則一定の男性全員に課される義務ですが、その兵役が免除される制度もあります。
兵役免除と言っても、完全に兵役の義務と切り離されるわけではなく、4週間程度の基礎的な軍事訓練は課されます。代替服務と呼ばれています。
兵役免除されるその理由は、健康上の問題がある、既定の学力に達していない、家族を養う人が他にいない、など。
そのほか、国益に貢献したとして、「体育要員」・「芸術要員」も兵役免除です。
「体育要員」
- オリンピックで銅メダル以上を獲得した人
- アジア大会で金メダルを獲得した人 など
「芸術要員」
- 国際芸術大会で2位以上の成績の人
- 国内の芸術コンテストで1位の成績の人 など
以上に該当する人は、兵役免除の対象となります。
現在問題となっているのは、BTSのような、大衆文化の分野で国益に貢献した人は対象に含まれていない、ということです。
BTSの兵役免除をめぐって意見が対立
このBTS兵役免除問題は、またもや国会にまで議論が及んでいます。
国防委員会では、BTSのように大衆文化分野で国益に貢献した俳優やアイドルも、兵役免除の対象に含めるという法改正案について審議されました。
法改正案の根拠として、こんな報告も。
オリンピックのメダル1個の経済的価値は高くて2,690億ウォン(260億円)。
これに対し、BTSの経済誘発効果は10年間で約56兆ウォン(5兆円)。
数字で見ても、BTSの国益への貢献度は、「体育要員」や「芸術要員」に劣るどころか勝ってます。
一方で、兵役は誰でも平等に課されるものという公正性を指摘し、むしろ「芸術要員」「体育要員」などの特例を廃止すべき。誰にでも認められる客観的な基準が必要。という内容を主張する議員もいました。
韓国の軍を司る国防部は、兵役免除の対象を大衆文化分野まで拡大することは慎重になるべきと、法改正案に否定的な立場を表明。
主張がぶつかり合い、兵役に敏感な国民の世論を聴く必要があると、法改正の成立は見送られることになりました。一旦、保留。
国会外でも意見が飛び交っています。
大統領候補の一人「国民の党」の安議員は、「体育分野と芸術分野に兵役免除の恩恵を与えて、大衆文化分野に与えないとすることは差別だ。」「韓国代表サッカー選手のソン・フンミンはよくて、BTSがダメな理由が理解し難い。」とFaceBookを通じて主張しています。
韓国音楽コンテンツ協会は、国益に貢献し政界的にも影響を及ぼしているBTSが、なぜ入隊延期止まりなのか、公平性の面でも疑問という声をあげました。
一方、こちらも大統領候補の一人、「国民の党」の李氏は、公平性の観点から免除はできるだけ避けたほうが良い、という立場を示しました。
さらに、メンバーも軍隊に行くと言っていうのに、敢えて政界が関与して免除しようとすることはオーバーのように感じるとも。
では、法改正案の採択に必要とされる、世論はどうなのでしょう。
世論も意見が2つに割れる
厄介なことに、世論も意見が真っ二つに割れています。
BTS兵役免賛成46%・反対48%。
賛成派
「国に貢献したという点では、オリンピック金メダル以上なんだから免除してあげればいいと思う。」
「アジア大会金メダルが兵役免除。BTSも兵役免除するべき。」
「スポーツとかコンクールより経済効果は比較にならないほど大きい。基準がかなり変。」
反対派
「BTS自身が兵役に行くと言っている。ファンだけど、行くのを望んでいる。」
「国民の支持を得るために、さもBTSのために法改定したかのようにアピールしないでほしい。」
「大統領選に利用されてるだけ。」
「兵役免除が褒美みたいで、軍隊行くのが罰みたいになる。おかしい。」
「国に貢献したら軍に行かなくていいよ、ってこと?そもそもそこが時代遅れ。」
割れてます。国会で決着が付かず、世論に求めても結局同じで結論が出ないですよね。
韓国国民は兵役に敏感です。兵役免除なんて、ことさら敏感です。
兵役の義務を果たした男性やこれから入軍する男性、息子を持つ親などから反発が強まることも考えられます。
ここまで事態は混乱していますが、当のメンバーたちはどう思っているのでしょうか。
メンバーのJINくんは、兵役について具体的に発言しています。
メンバーは兵役の召集があればいつでも応じる姿勢
2019年、BTSはアメリカの番組CBS Sunday Morningに出演しました。
その番組内でJINくんはこうコメントしました。
「青年として兵役に行くのは自然なこと。その時期が来たら召集に応じベストを尽くす。」
そして2020年11月。アルバム「Be」のリリース時に開かれた記者懇談会でも、兵役についての話題に。
JINくんは、はじめこそ困惑したような表情を浮かべましたが、その後はこう話しました。
「兵役は当然の義務。国から呼びかけがあればいつでも応じる。」
「メンバーたちともよく話をしていますが、メンバー全員兵役に行くつもり。」とズバリ回答したのです。
また、BTSの次男SUGAくんの言動にも注目。SUGAくんはソロでAgust Dとして活動しています。
そのAgust Dは、2020年にミックステープD-2をリリースしましたが、その中の楽曲「what do you think?」。
こんなフレーズがあります。
「軍隊は 時が来たら 勝手に行くってば」
JINくんとのコメントと合致します。
これが本人たちの意志です。
世間のあちこちで議論されていますが、本人たちは一貫して召集されたらいつでも兵役に応じる予定で、兵役の義務は果たすと言っています。
できることならば、本人の意思を考慮してあげたい。
だけど、世界に影響を与えるBTSほどの人気者なるとそうはいかないのが現実。
兵役でのBTSの不在は韓国政府、韓国経済、所属事務所に影響が及ぶのは明らか。
もはや個人の問題ではなくなっているのです。
2022年中にメンバー全員が同時入隊する可能性が高い
このまま法改正が認められず、BTSが兵役免除されなかった場合、最年長のJINくんは2022年12月31日までには入隊しなくてはなりません。
JINくんは入隊期限ギリギリで入隊することになりますが、他のメンバーはどうなのでしょう。
やはりJINくんと同じように、入隊期限ギリギリまで入隊を引き続き伸ばすのでしょうか。
メンバーが順番に入隊していくと7人揃うのは7年半後
メンバーそれぞれの入隊期限と最短除隊日の詳細を見てみましょう。
誕生日 | 年齢 | 入隊期限 | 最短除隊日 | 最短除隊日まで | |
JIN | 1992年12月4日 | 29 | 2022年末日 | 2024年6月 | 2年半後 |
SUGA | 1993年3月9日 | 28 | 2023年末日 | 2025年6月 | 3年半後 |
J-HOPE | 1994年2月18日 | 27 | 2024年末日 | 2026年6月 | 4年半後 |
RM | 1994年9月12日 | 27 | 2024年末日 | 2026年6月 | 4年半後 |
JIMIN | 1995年10月13日 | 26 | 2025年末日 | 2027年6月 | 5年半後 |
V | 1995年12月30日 | 25 | 2025年末日 | 2027年6月 | 5年半後 |
JUNG KOOK | 1997年9月1日 | 24 | 2027年末日 | 2029年6月 | 7年半後 ⁉︎ |
1人ずつ順番に入隊したとして、黄金マンネ最年少のJUNG KOOKは2021年現在時点で24歳。
6年後に入隊したとして、復帰するのは早くて7年半後。
7年半もの間、活動はするものの誰かしらのメンバーが不在という状況になります。
7人全員が揃ったBTSに会えるのが、7年半後…ちょっと考えずらい。
全員同時に入隊すればダメージが少ない
不完全な状況をズルズルと7年半もの間続けるよりも、早い時期に全員が一斉に入隊した方が、ダメージが少ないとの考え方もあります。
兵役制度には、親しい2人が一緒に入隊し、同じ部隊で一緒に軍務を行うという、同伴制度があります。
BTSもこの制度を活用し、メンバーが2人1組になってそれぞれ入隊する可能性もあります。
例えば、JINとSUGA。J-HOPEとRM。JIMINとVがそれぞれ同伴入隊するといった感じです。
JUNG KOOKが1人余ってしまいますが、あくまで例えです。
また、同伴入隊でなく、同じ部隊に配属される可能性は低いけれど、同時にそれぞれが入隊する可能性もあります。
全員が不在なので、実質活動休止ということにはなってしまいますが、BTSは1人でも欠けたらBTSじゃないというARMYの気持ちに寄り添っています。
それに約1年半待てば、メンバー7人全員揃っての復活が果たせます
そこで今注目されているのが、BTSが所属するHYBEを分析した、韓国リーディング投資証券のこんな見通しです。
- 2022年中頃までに、BTSのメンバーは同伴入隊する可能性がある
- 入隊前のコンテンツの事前制作で、実質の空白期間は約1年となる予測
HYBEはこれに対して沈黙を貫いていますが、なんだかとても現実味を帯びています。
メンバー本人も兵役の義務を果たすことを望んでいます。そして意外なことにメンバーの入隊を希望するARMYが多いことも事実。
ARMYにとっては、国益や経済効果なんてどうでも良く、彼らの思いやこれから先の人生のことを純粋に考えての上での希望なのです。
BTSのメンバーを、商品ではなく1人の人間だと意識をしてみれば、兵役免除という答えにはなりません。
2022年はBTSメンバーが入隊する年になると予想します。そして空白時間は可能な限り短縮されたものになります。
とはいえ、わずかな空白時間でもARMYにとっては辛いことです。ARMYでなくてもBTSの楽曲を楽しんで聴いている人も寂しいです。
ささやかな期待ですが、「警察広報部」に所属して、入隊中でも顔を見せてくれる機会があるかも。
立派に兵役の義務を果たし、私たちの前にカムバックする日が楽しみです。
ただし、現在BTは第64回グラミー賞にノミネートされています。
来年2022年1月に授賞式が開催される予定ですが、BTSがグラミー賞を受賞という栄冠に輝けば、事態は一変する可能性もあります。
今後もその動向に注目していきましょう。
まとめ
- 韓国の青年は原則全員、兵役の義務があり、最低でも1年半は軍隊で過ごさなければならない。
- BTSの活躍を考慮して、入隊年齢を満30歳まで猶予した。しかし、猶予だけでなく兵役免除についても議論が白熱。
- 大衆文化分野での国への貢献者を、兵役免除の対象に拡大するか、国会では結論が下らず世論でも意見が2つに分かれている。
- BTSメンバー本人たちは兵役の義務を果たす意志があり、多くんのARMYもそれを望んでいる。
- 2022年中には、メンバー全員が同時に入隊する可能性が大きく、空白時間は可能な限り短く1年ほどを予想。
以上、BTSの兵役免除問題についてまとめました。
国をも動かすBTSの影響力、すごいです。
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