「ウルトラマン」などの作品を生み出した円谷英二氏幻の映画、「かぐや姫」がイギリスから帰って来たと発表されました!
“特撮の神様”、“特撮の父”と呼ばれた円谷氏がカメラマン時代に撮った作品で、彼のルーツを知るうえで欠かせない映画と言われています。
今回イギリスから帰還、日本での上映も決定しており、楽しみですね。
この記事では、幻の映画「かぐや姫」について、帰還の経緯や、キャストと上映場所も含めてまとめていきます。
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円谷英二カメラマン時代の「かぐや姫」がイギリスから帰還!
円谷英二の『かぐや姫』が見つかった‼️
ですって‼️ pic.twitter.com/uPGPf8ddY8— WAKIYUKI (@furukotokatari1) July 27, 2021
「ゴジラ」や「ウルトラマン」で知られる円谷英二氏の生誕120年記念の場で、幻の映画と言われていた「かぐや姫」が日本に帰って来たと発表されました。
田中喜次監督の「かぐや姫」は、1935年の11月に日本の劇場で公開されましたが、その後フィルムの行方がわからなくなっていました。
この作品は、若き頃の円谷英二氏がカメラマンとして携わっており、
・自作のカメラクレーン
・「多重合成」というフィルムを重ね合わせ、幻想的に見せる技術
などを使った革新的な映画と言われています。
そのため、専門家からは、“特撮の父”と言われた円谷氏の創作のルーツを知るために欠かせない作品の1つとされていました。
今回の発見のニュースにネット上でも盛り上がっており、
・日本の特撮とアニメーション史において歴史的な大発見では!?
・上映が楽しみ。ソフト化希望
・いろいろ工夫しているのかな?すごく興味がある
・ぬぬぬ…これはぜひ観たい!
・上映のチケットは激戦になるかも
といった声が続々と寄せられています。
実は、戦後に円谷氏が答えたインタビューから、特撮ファンの間でこの映画の存在自体は知られていました。
なので、今回の発見で「鑑賞したい!」と思う特撮ファンが続出しています。
ただ、当時日本で上映された「かぐや姫」は75分の映画でしたが、今回イギリスから戻って来たものは短縮版の33分。
完全なオリジナルフィルムではないですが、見つかってよかったですよね。
なぜイギリスにあったのか
日本で失われたとされた「かぐや姫」のフィルムが、なぜイギリスにあったのでしょうか。
実は、1936年にイギリス在住の日本人に対して映画が輸出されていたからでした。
当時、イギリスにいた日本人に向けて邦画の上映会が企画され、「日本の可憐な伝説、童話を題材にした映画がほしい」と日本大使館に依頼がありました。
そのお題にあった映画として、「かぐや姫」が認定されたのです。
選ばれたかぐや姫は輸出フィルムに再編され、33分の短縮版フィルムができあがりました。
どのように発見した?
「かぐや姫」のフィルムが発見されたのは、2015年のことでした。
2015年5月、イギリスに住む専門家が、英国映画協会へ「かぐや姫のフィルムが残っているようだ」と情報提供をしていました。
それを聞いた日本の研究員が、英国映画協会へ行き、フィルムの発見となったのです。
その後、6年間フィルム返還の交渉を続け、ついに2021年、85年ぶりに日本へ帰ってきました。
キャストを紹介
田中喜次監督の「かぐや姫」のキャストを紹介します。
かぐや姫:北澤かず子
翁:汐見洋
嫗:東日出子
宰相:藤山一郎
太麿(宰相の息子):横尾泥海男
細身(宰相の息子):徳山璉
造麿:北沢彪
かぐや姫役の北澤かず子さんですが、この作品以外の出演歴は調べても出てこなかったので、その点においても貴重な映画ですね。
翁役の汐見洋さんは、大正・昭和に活躍した俳優で、端正なルックスと品格のある演技で人気でした。
北沢彪さんも当時女性に大人気の俳優。
北沢さんの出演ラジオが始まると、「女湯が空になる」と言われていたほど!(笑)
かぐや姫は、そんな当時の有名な俳優から無名の人まで活躍した作品となっています。
上映劇場は国立映画アーカイブ
若き円谷英二が撮影を手がけ、長らく失われていた幻の映画『かぐや姫』(1935年)の短縮版フィルムが英国で見つかり、85年の時を経て日本に里帰りし、当館に収蔵されました。
当館では9月4日・5日に本作の上映会を実施。また、8月17日からは展覧会「生誕120年 円谷英二展」を開催します。お楽しみに! pic.twitter.com/JyC3cQCbwm
— 国立映画アーカイブ (@NFAJ_PR) July 8, 2021
2021年の9月4日と5日の2日間、
国立映画アーカイブの地下1階小ホール
での上映が決定しています。
上映時間は以下の通りです。
【9月4日(土)】13:30、15:45、19:15
【9月5日(日)】11:30、14:15、17:15
国立映画アーカイブの住所はこちら。
国立映画アーカイブ
〒104-0031東京都中央区京橋 3-7-6
チケットの詳細は後日国立映画アーカイブのホームページでお知らせされるようですので、気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
以上この記事では、幻の映画「かぐや姫」について帰還の経緯や、キャストと上映場所も含めてまとめたものになります。
現代でも人気の高い、「ウルトラマン」や「ゴジラ」を手掛けた円谷英二氏の「かぐや姫」は、どのような映像なのか気になりますよね!
さらに、映画が上映される国立映画アーカイブでは、2021年8月17日から11月23日まで、生誕120年を記念した「円谷英二展」も開催されているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
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